SEMIMAL
SEMIMAL
1992年に「蟬丸工房」を立上げて30年過ぎました。年月と共に家族構成や仕事スタイルも変化しましたが、猫、動物、雛などをモチーフに制作発表しております。
作品は陶土を成形して高温の1回焼成後、彩色、箔、和紙などで仕上げていきます。天然石や羽を使用したオリジナルアクセサリーを付けることもあります。
成形した本体は焼成前は荒目、焼成後は細目のヤスリを番手を変えながら使い、肌を滑らかにします。絵の具はアクリルを使うことが多かったですが、最近は油絵具や漆を使用して下地から新手法にチャレンジしています。新しい窯を導入したので、本焼きも手掛けていきます。
JR横須賀線のんびりした北鎌倉駅で下車、円覚寺の門前を通り、明月谷戸の自然の中をゆったり歩き豊かな気持ちになった頃、紫陽花で有名な明月院を過ぎて200m程に蟬丸工房が見えてきます。敷地内には住居兼工房とギャラリーがあります。
ここは夫・青蜩丸の祖父・河村蜻山の窯があり、鎌倉の陶芸工房として続いてきた場所です。河村蜻山は北大路魯山人とも交友のあった陶芸家で、往時の鎌倉文化を偲ばせる文化人でした。
「蟬丸」の名前の由来は、「蜻山」の「蜻」が「とんぼ」で、とんぼの印を使用していたことや場所柄トンボやセミが沢山いたこと、「丸」は「幼名」を意味するなどから「トンボの縁者のセミが誕生しました」という思いを込めて、夫が「蟬丸工房」と命名し、自らの号は「青蜩丸(ひぐらしまる)」としました。
(ヒグラシは、夏の朝4:20にカナカナカナ…と大合唱始めます。夕方の合唱もあり)
2023年からは敷地内のショールームギャラリーを、他の作家の展覧会も出来る《北鎌倉ギャラリー 月》として活用して行きます。小さいながらも地域のアートスポットになるような「工房&ギャラリー」を目指したいですね。北鎌倉は小さなギャラリーが多いので、地元北鎌倉を中心にギャラリーやショップなどが協力したイベントを開催も考えております。
蟬丸源氏物語
「蟬丸源氏物語」は、古典の源氏物語を猫で表現した蟬丸オリジナルシリーズ作品です。
2004年から制作を開始し、約4年の年月をかけて源氏物語五十四帖に蟬丸独自の解釈を加えた全65体が完成しました。
プロジェクトは完結しましたが、この度デジタルアーカイブとして残す事にしました。
ぜひ蟬丸流「蟬丸源氏物語」をご覧下さい。